祝福された薬草
ユージノールは、クローブ(丁子)から採集される薬理作用のある天然クローブオイルの主成分です。また、含有量は微量ですがオールスパイス、シナモン、ローリエ、北欧原産のゲウムアーバナムなどの植物からも採取できます。
クローブ(Syzygium aromaticum)は東南アジア原産のフトモモ科(Myrtaceae)の植物です。考古学上最も古いクローブは、シリアで発見された紀元前1700年頃の陶器の壷の中に入っていました。精油はかつて商人たちによって、アラビア半島からヨーロッパにもたらされ、古代および中世の修道院でクローブオイルは非常に貴重なもとして扱われました。
クローブオイルの鎮痛・殺菌作用は何百年も前から知られており、ペルガモンのガレノス(131 – 201) やヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098 – 1179)の著作にも記載され、特に歯痛時の鎮痛剤としての効果が明記されています。ヒルデガルトはこの植物を「祝福された薬草」と呼びました。
このことからもクローブオイルが歯痛に用いられた最も古い薬剤といえるでしょう。そして今日でも家庭の常備薬として、また世界中の歯科診療所で使われ、特に応急処置や仮封材として利用されています。痛み止め効果、鎮静作用、抗菌性があり、マイルドな局部麻酔としての効果もあります。 Hoffmann’s 製品にはインドネシア産の純正なユージノール・エッセンシャルオイルを使用しています。Hoffmann’s PROXI APEX は最終的根管充填材、Hoffmann’s PULPINE は歯髄を保護するバイオロジカルな覆髄材です。